【英語本レビュー】Wonder
レビューその1
Wonder(R.A.Palacio著)
レベル:中級
とりあえず何読んだらいいかわからないので、評判が良さそうで尚且つ読みやすそうなものを一つ。
映画化されているくらいなので万人受けするのでしょうよ、と思って読み始めた。
この話の主人公は奇跡的な遺伝子疾患でかなり特殊な顔を持つ10歳の少年。少年が始めて学校に行くことになった、その想像するからにハードな1年間を描いた小説。
雑に括ると、いわゆる「見た目問題」というテーマな訳です。
こういうのは苦手だなぁ。
と、最初のいくつかの章を読む間は思っていた。
どうしてもこの少年の顔がどんな顔か知りたいと野次馬根性で思ってしまって(どんな感じなのかは読み進めるうちわかる)、この少年のことを気の毒だなと思ってしまって、さらにはそういう顔じゃなくて良かったな・・・みたいなことまで心のどこかで思ってしまうから。
自分のいやらしさを見せつけられる感じで。
自分が少年のことを傷つけているような気にすらなってくる。
でも読み進めるうち、感情のシフトを感じた。
この小説は途中途中で語り手が変わっていくのだけれど、その度に世界の見え方が大きく変わってくる。
ただただ少年可哀想という気持ちはいつの間にか消え、少年以外の(なんなら美しい顔を持つ人の)気持ちにより胸を締め付けられたり、いつの間にか少年が素晴らしく幸せな人間に思えたり、
ラストにはまんまと号泣してしまった。
強く、優しく、感情を揺さぶる良書でした。
英語の勉強という意味でも、とても読みやすくて良し。
児童書のレベルなので、英語中級者〜にはサラサラ読めてストレスなしです。
子供同士の会話や子供目線の話も多く出てくるので、私のように子供と英会話したいと思っている人にとってもいいかも?しれない。
読むのにかかった時間は4、5時間程度でした。
そして久しぶりに小説を読んだこともあり、小説の面白さにめちゃくちゃ痺れている。
もっと本を読みたい!